アルコール依存・DVと社会階級

 しばしば反問されるので記すが、決して、社会階層の上層部を治療してでの結論ではない、むしろ、上層部は治療が困難である。それはアルコール中毒でも家族内暴行でも変わらない。衰退していく階級、たとえば職人、坑夫などやはり困難である。屈辱体験が深刻であると言うことだ(中井久夫中井久夫著作集第2巻ー治療』岩崎学術出版社1984年;p.162)。


*日本における格差社会化の進行と男性の非正規労働者の増大は、おそらくアルコール依存とDVの問題をより深刻なものにしているでしょう。