中村哲と侠気

 私の父も、「男なら、やらんにゃあ!」という、非常に泥臭い、文字通りの活動家でした。行動する人です。

 右翼にもけっこう知り合いがいたし、弱い者のために立ち上がるというところがあった。祖父の金五郎(任侠の大親分ー熊田注)とは、男同士共鳴するものがあったんじゃないでしょうか(中村哲澤地久枝『人は愛するに至り、真心は信ずるに足るーアフガンとの約束』岩波現代文庫、2021年、p21)。

中村哲のボランティア活動の根源が「侠気」にあったことを示している文章だと思います。