吉本内観の面接方法

 著者が集中内観を体験したとき、五日目に、吉本伊信から「これから面接の仕方を教えてあげるからついてきなさい」と言われ、後ろから面接の様子を見させてもらいました。吉本伊信は、屏風の前に正座して合掌し、両手をついて額が畳に付くまで深々とお辞儀をし、その後「おじゃまします」と声をかけて屏風を開き、再び合掌してお辞儀をします。そして、「この時間、だれに対するいつも自分を調べてくださいましたか」と問いかけます。内観者が話し終えると、「次はいつの自分を調べてくださいますか」と尋ねます。最後に、「ありがとうございました」と合掌し、両手をついて深々とお辞儀をし、屏風を閉め、その後もう一度合掌とお辞儀をしてその場を去ります(笹野友寿『内観療法ー漂流する現代人への心の処方箋ー』作品社、2009年、pp.59-60)。


*吉本内観が本来は仏道修行(修行)であることがよくわかります。