渡辺淳一氏とED

 そして自らも含め日本男子は、セックスを「勃起→挿入→射精」の枠に押し込め、“短小化”しすぎていたと反省する。
「日本は、11世紀末の源平時代から戦を繰り返し、先進国でも類を見ない男性中心社会と化した。性についてもしかり。公人である橋下徹でさえ『慰安婦制度は必要だった』と発言し、メディアは単純に射精を煽る。何という性の後進国か。女性の性欲は長い間封殺され、『これでは満たされない』『あなただけ気持ちよければいいの?』などと男性にものを申せる土壌もなかった。だからこそぼくはペニスを捨て、女性を悦ばすことに専念すると決めたんです。はなから勃たなければ、“ペニス時計”に急かされず、女性の全身をゆっくり、たっぷり愛撫してやれますから」(渡辺淳一「人生は65歳からおもいろい」『サンデー毎日』2013年9月29日号、p38)


*「愛撫して『やれる』」という表現に男性中心主義の尻尾を感じますが、あの「日本男子」の渡辺淳一氏ですら、「射精中心主義」を反省する時代になったようです。