ゲリオン化する身体(4)ー身体を再神話化するために

 拒食症を患った過去があり、私にそのことを話してくれた当時もアームカットはしていたという私のゼミの女子学生が、阿波踊りを趣味にしており、「阿波踊りがなかったら、うち、ヤンキーになっとったかもしれん。」と言っていたことがあります。この女子学生にとって、阿波踊り(←ルーツは死者儀礼です)は「ゲリオン化した身体」=「客体化され、操作される身体」を<再神話化>するための装置だったのでしょう。一般に、宗教における「儀礼」とは、<身体を再神話化する装置>でもあるのでしょう。