2023-01-01から1年間の記事一覧

ジャズピアニストと宗教

かつてのジャズピアノの新・御三家、キース・ジャレット、ハービー・ハンコック、チック・コリアは、いずれもキリスト教ではなく、新宗教の信者でした。順に、グルジェフ主義者、創価学会インターナショナル、サイエントロジー。現在のブラッド・メルドーは…

現代宗教と「ゆとり」の文化

-「心に余裕(ヒマ)のある生物、なんてすばらしい!」(岩明均『寄生獣』) -「人間には、善人と悪人がいるのではなく、ゆとりのある人とゆとりのない人がいるのである」(中井久夫) 仏教徒の方々は共通して落ちついていると記載されていました。心のよりどこ…

藤井風「帰ろう」と死生観

ミュージシャンの藤井風は、サイババ2世だそうです。父親がサイババに傾倒しており、本人も信者です。ベジタリアンです。作品にも宗教色が濃厚です。アルバム名も、サイババの言葉からとっています(“Help Ever Hurt Never” “Love All Serve All”)。ネット上…

母親のエゴの犠牲になった娘

漫画家の高橋留美子が、「これまで読んだ漫画の中で、一番強かったのは、山岸凉子の『汐の声』」と発言しているそうです。私も高橋留美子と同じ意見です。山岸涼子の『汐の声』のあらすじについては、次のブログをご覧ください。 https://plaza.rakuten.co.j…

「器官なき身体」とグノーシス主義

哲学者ジル・ドゥルーズが、自身の哲学のキーワードとして用いる、作家アントナン・アルトーが言い出した「器官なき身体」は、批評家スーザン・ソンタグが指摘する「グノーシス主義者としてのアルトー」が、邪悪な創造神の支配する「肉の獄」に取り込まれる…