2009-06-18から1日間の記事一覧

「人間失格」または日本的グノーシス主義(1)

近代日本文学の古典である太宰治の小説「人間失格」(1948)では、主人公は、「恐ろしい父」との希薄な関係を「神のイメージ」に投影して「残酷な神」のイメージを作り上げる一方で、主人公については、「神様のようにいい子」という肯定的な評価を第三者に…