「善きサマリア人」とジェンダー

 番組のクライマックスはここだ。普通の人が、少数民族や障害者への差別に我慢できず、ついに行動を起こす。貧しい人になけなしのお金を分け与え、その震える肩を抱く。そんな「善きサマリア人」のほとんどはなぜか女性だ。彼女たちは、見て見ないふりの男たちを尻目に、相手がどんな大男だろうと立ち向かって、弱い者をかばう(町山智浩「言霊USAーWhat Would You Do?(あなたならどうする?)ー」『週刊文春』7月17日号、p76)。


*そういえば、太宰治も『人間失格』で、「男性よりも女性のほうが侠気がある」という意味のことを言っていました。