橋下徹氏の「自爆」と安倍自民

http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130528/plt1305281145002-n1.htm より転載
維新、参院選“激減”5議席の予測も… 橋下氏会見不発「代表辞任すべき」の声


 日本維新の会橋下徹共同代表(大阪市長)が窮地に追い込まれた。「(慰安婦・風俗業発言の)真意を説明する」と臨んだ27日の日本外国特派員協会での記者会見は、2時間半も持論を繰り返し、海外メディアに冷ややかな視線を投げ掛けられたのだ。夏の参院選について、専門家は「発言前の3分の1、維新は5議席程度しか取れない可能性もある」と分析した。
 記者会見には、米中韓や欧州各国の報道陣を含む約300人が出席。橋下氏は予定を約1時間もオーバーして、質問に答えた。
 会見を聞いて、「(慰安婦を)恥と認め謝罪、反省すべきだとしたのは素晴らしい。米国にいい印象を与えたと思う」(ニューズウィーク米国版記者、ジェイク・アデルシュタイン氏)という声もあったが、厳しい意見も多かった。
 韓国の聯合ニュースは同日、「橋下、また妄言」と報道。台湾の中央通信社の楊明珠東京支局長は「反省を示すだけで良い。なぜ外国のことを言うのか」と不快感を示し、イタリアのニューステレビ「SKY TG24」の極東特派員ピオ・デミリアは「橋下氏が将来、日本の首相になることがあれば、日中韓の関係は全く駄目になる」と言い切った。
 日本国内でも、橋下発言への抵抗は大きい。
 産経新聞とFNNの合同世論調査(25、26日実施)で、橋下氏の慰安婦発言について、75・4%が「不適切」と回答。女性では79・3%が「不適切」とした。参院選の投票先でも、維新は4月の前回調査から4・4ポイント減の6・4%となり、民主党(8・8%)に抜かれて3位に転落した。
 維新は基本的に公認料はなく、数千万円はかかるとされる選挙費用は自腹で用意する。このため、候補者にとって政党支持率の急落は深刻。参院選千葉選挙区(改選定数3)で維新から出馬予定だった新人の中田敏博氏が先日、公認辞退を申し出たが、これに続く人が出かねない。
 政治評論家の浅川博忠氏は「会見は完全に逆効果だ。弁護士特有の言い訳に聞こえて、いさぎよくなかった」といい、こう語った。
 「橋下発言の前は、野党の選挙協力もあって『維新は参院選で15議席はいく』とみていたが、一連の騒動で7、8議席まで下落した。今後、候補者の辞退が続けば、5議席程度しか取れなくなる。橋下氏は進退について『参院選の結果を受け…』と語っていたが、本来ならば、維新代表は辞めて、大阪市長に専念すべきではないか」


橋下徹氏の政治生命は、今回の「自爆」パフォーマンスで事実上断たれたでしょう。しかし、だからといってきたる7月に予想される参議院選民主党に票が戻るとも思えず、このままでは安倍自民の「一人勝ち」か「不戦勝」になります。橋下氏に対する追及の手を、安倍発言にまで伸ばしていく必要があるのではないでしょうか?


「橋下発言と安倍発言」
http://d.hatena.ne.jp/kkumata/20130525/p2