傾聴ボランティア

http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/h201104/h1104133.html より転載
 全国の有志の住職が、グループに分かれて被災者の話し相手になる「傾聴ボランティア」に取り組んでいる。まとめ役で福島県伊達市の成林寺住職久間泰弘さん(40)は「話をすることで心身のストレスを少しでも軽減できれば」と話す。
 津波被害を受けた山田町の避難所の一つ織笠小学校には、奈良県の住職6人が集まった。
 「一番足りないものは何ですか? お体はどうですか」。3年生の教室で丸刈り奈良県東吉野村の住職葛城天裕さん(39)が問い掛けると、教室で暮らす女性たちが輪をつくって集まった。「お風呂が一番必要だね」「洗濯機も足りない」。思い思いに答えるうちに世間話に花が咲く。
 カキの養殖施設が津波で流された漁業湊聰子さん(65)は、不便な避難所生活について話し終えると笑顔を見せた。「ありがたい。今まで苦労を打ち明ける場がなかったから、すっきりした」
 久間さんらは2007年の能登半島地震などでも傾聴ボランティアを実施。被災者から聞いた要望をそれぞれの自治体に伝える役割も果たした。
 久間さんは「被災者の話を同じ目線で受け止めることが大事。生活の復興にはかなりの時間がかかるので、できるだけ長く活動を続けたい」としている。
【写真=被災者と話す住職の葛城天裕さん(左から2人目)=7日、岩手県山田町の織笠小学校】


*こういう試みは、どんどん推進されるべきだと思います。