ママである前に女であれ?

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100731-OYT1T00907.htm より転載
ホスト遊びで育児面倒に」2児遺棄容疑の母


 大阪市のマンションで幼児2人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された母親の風俗店従業員・下村早苗容疑者(23)が大阪府警の調べに「ホストクラブで遊ぶのが楽しくて育児が面倒になった。もっと遊びたくて家を出た」と供述していることが31日わかった。
 府警は、ホストクラブ通いにはまったことが、ネグレクト(育児放棄)の直接動機になったとみて裏付けを進める。
 捜査関係者によると、下村容疑者は今年1月、大阪・ミナミの風俗店で働き始めた前後から周辺のホストクラブに通い始めた。4月頃には、複数の店をはしごするなどし、長女の桜子ちゃん(3)と長男の楓(かえで)ちゃん(1)を部屋に残したまま、2〜3日間、外泊することもあったという。
 複数のホストと交際していたといい、6月下旬に2人を置き去りにして部屋を出た後は、友人宅などを転々とし、妹宅を訪ねたり、地元の三重県に戻ったりもしていた。2人のことは「実家に預けた」と答えていたという。
 一方、府警は31日、この部屋を現場検証した。居住部分と玄関に続く廊下を仕切るドアの縁に、粘着テープが張られた跡があった。府警は、下村容疑者が外出している間、ドアを固定して子供たちが室外に出ないようにしていたとみている。
 下村容疑者は三重県四日市市生まれで、2006年12月に結婚。昨年5月に離婚した。子供2人を引き取り、その後、大阪に転居。昨年末までは大阪市内の飲食店で働いていた。市内の風俗店で働くようになってからは、同店が従業員用に借り上げたワンルームマンションで暮らしていた。店には子供がいることを伝え、以前は2人を店に連れて来ることもあったという。

 ◆容疑者の父「なぜ」◆

 下村容疑者の父親(49)(三重県四日市市)は31日、読売新聞の電話取材に応じ、「4月に電話で話した時は、『子供も元気。ちゃんとやっている』と言っていたのに。なぜ、という気持ちでいっぱい」と語った。
 父親によると、下村容疑者は中学時代はいじめに遭うなどして荒れた時期もあったが、結婚後は、本当に幸せそうだったという。
 最後に会ったのは、離婚した昨年5月。「子供を中心に生活し、頑張るから大丈夫」と話し、地元の四日市市を離れた後も、時折、孫たちの写真付きメールが携帯電話に送られてきていた。
 下村容疑者は仕事や転居先を教えようとはせず、「ちゃんとしてるから心配せんといて」と言うばかりだったという。父親は「こんなことになるまで、サインに全く気づかなかった。相談に乗ってやることができていたら……」と悔やんだ。
(2010年8月1日03時04分 読売新聞)


*もしこの報道内容が事実なら、ある意味で「ママである前に女であれ」という生き方を突き詰めたこの犯人は、「女性=母性」という現代日本に根強く残るジャンダー・バイアスに照らし合わされて、マスコミ世論の激しいバッシングを浴び、おそらく裁判でも厳罰に処せられるでしょう。