ヘレン・ケラーとスウェーデンボルグの神秘思想

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より転載


「眼に見えないものの存在は信じない」「自分の眼で見たもの以外信じない」という人がいるが、ヘレンには苦笑以外の何物でもないだろう。彼女にとっては、スウェーデンボルグの提示するヴィジョンも、現実世界も違いはなかった。ヘレンは言う。

「眼が見えず、耳が聞こえない者にとって、霊の世界を想像するのは難しいことではありません。大多数の人々にとって霊的な事象が漠然としていて遠いものであるのと同じように、障害をもつ私の感覚にとっては、自然界のほとんどすべての事象が漠然としていて遠いのです」


*近代の合理主義的知識が、いかに視覚に依存しているか、ということを示しています。