エヴァンゲリオンと実存主義

 境界性人格障害などの人格障害の増加は、こうした実存主義的な価値観の浸透とリンクした現象に思える。また、実存主義的な価値観が、現代人の自己愛的な精神構造とうまくマッチし、互いを強化し、人格障害的な行動様式を促進していると考えられる。かつては、不道徳とされた、自己愛的な行動も、「自分に素直に生きろ」「今を輝け」という心強いスローガンに守られて、大きな顔でまかり通ることになるのである(岡田尊司人格障害の時代』平凡社新書、2004年、p182)。


*「テーマはアダルトチルドレン」というアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』でも、境界性パーソナリティ障害グノーシス的=実存主義的な世界観とがリンクしていたと思います。