昭和天皇の風呂嫌い

 みなさんのところの患者さんはお風呂でリラックスしますか。緊張が続いている人は、患者であろうとなかろうと、風呂が嫌いな人がけっこう多いです。いちばん典型的なのは、病人とはいえないけれど、他ならぬ昭和天皇です。風邪をひいて二週間風呂に入らなくていいと言われたときはとても喜んだそうです。戦争前から戦争中にかけてですから、たいへんな持続的緊張状態にあったのでしょう。独り言もひどかったそうです。戦前ですとこんなことを言ったら大変ですが、さすがにいまはそんなことはないでしょう(中井久夫『こんなとき私はどうしてきたか』医学書院、2007年、p146)。


*過緊張気味(交感神経優位型)の私も、風呂は好きではありません。