やせすぎモデル起用しません

http://digital.asahi.com/articles/TKY201205210166.html より転載
「やせすぎモデル起用しません」 雑誌ヴォーグが新方針


 世界19の国・地域で発行されているファッション誌「ヴォーグ」が、痩せすぎや若すぎるモデルを今後は誌面に起用しない、という宣言を打ち出した。日本版の「ヴォーグ ジャパン」は28日発売の7月号からこの方針を適用する。22日に発表する。
 「読者の女性らが、偏った体形基準を元に過度なダイエットに陥るなどの弊害を防ぐため」という。16歳未満のモデルや摂食障害のように見えるモデルなどを採用しないという。体に関する一定の数値などは基準にしない。
 この方針は、ヴォーグを発行するコンデナスト・パブリケーションズ社(本社ニューヨーク)が、各国版の編集長19人の共同声明として今月3日に発表した。同社は「女性の美しいボディーの理想イメージを、より健康的なものにすることを呼びかける」として、モデル業界やデザイナーにも呼びかけるという。ファッション業界に大きな影響力を持つ同誌の宣言だけに、業界に波紋を呼ぶのは必至とみられる。
 健康的とは何かとの議論も起きそうだが、日本版の渡辺三津子編集長は「美は千差万別で個別性が大事と考えている。イメージを作る側の役目として、偏った美の理想を強めるような作り方をしてはいけないと思う。食生活や健康面での提案などもしていきたい」と話している。
 7月号では「健康的な食習慣をもった女性の美」として、モデルの冨永愛さんや野菜ソムリエの長谷川理恵さんら6人の食生活や健康への意識を紹介している。(編集委員・高橋牧子)